ホスピスの存在・・・終末期医療、今までの自分には関係ないだろうと思っていた
そして、今を生きることに精一杯の私は、人生の質、これからの将来まで、目が行き届かないのが現状・・・
今の私は、おかげで、こうやって、多くの作品と触れ合うことで、いろんな人生に出会える。

「象の背中」 2007年公開 井坂聡監督 役所広司さん、今井美樹さん主演作品
突然、末期の肺がんであり、ほかにも転移していることを宣告された・・・しかし、選んだ道は、治療ではなく、死ぬまで生きること
遺書と称して、初恋の相手や、喧嘩別れをした友人に会いに行き・・・
半年の間、家族に支えられ、ホスピスに入り、そして、家族に看取られながら、息を引き取った
この作品の中で、いくつかの印象に残った言葉が
ホスピスに入っている患者と出会い、ライターを借りたときのその患者の言葉 「ここ(ホスピス)は、昨日話していた人が、今日消えて亡くなる場所」・・・だったかな??
愛人が、見舞いに訪れたとき、奥さんはそれを承知で深く頭を下げ、見送った。後に、兄が訪れ、この愛人に分骨を願ったときの言葉 「過去のことは許せても、これからのことは許せない」
そして、「象は、自分の死を悟ったときに、群れから離れ、死に場所を探す」
でも、象ばかりではない・・・・猫だって、自分の死体を隠すといわれていますから・・・看取られて亡くなるというのは、人間ばかりだろうと・・・
順風満帆の人生を生きてきて、突然の余命の宣告・・・・唯一、兄に「死ぬのが怖い」と、自分の弱さを見せた
私だって、もし、突然同じような立場におかれたら・・・こんなに冷静ではいられない。
とりあえず今は動けて働ける・・・だから、考えたことがないのだろうとは自覚しているが・・・
やっぱり、今を生きるので精一杯で、考えられない
15年位前に劇場で観た、マイケル・キートン、ニコール・キッドマン主演の「マイ・ライフ」を思い出した
このとき一緒に行った子は、劇場を出るときに、目を腫らしていたのを思い出した作品でした
この作品は、迷わず・・・★★★ 星三つ!!